2023/02/20 12:11

なかなか更新ができておらず、申し訳ございません。

今回は椅子のリペアをご紹介

まずは「vol.1」としまして、

こちらの椅子。

昭和期のものかと思いますが、

詳しい年代は不明です。

発見当初は納屋で埃をかぶっており、

座面の布もボロボロ。

ただ、フレームだけは痛みもみられず無事でした。



無事どころか、

年数を経て良い色合いになっています。

そして、

写真を撮り忘れてしまいましたが、

この座面、なんと

中身が「藁’(わら)」でした。

昔はそれがスタンダードだったのでしょうか。

スポンジなんてないでしょうし。

この形状の場合、

現代では平たいベルトで座面を支えるのですが、

そこは綿のヒモでした。

本物の職人さんからしたらペーペーの

私としては「なるほど~」と、

うなるばかりでした(笑)

こういうところが古物のリペアのおもしろい所。

先人達のその時代の技術を

垣間見て、学ばせて頂く事ができます。

さて、

それではリペアしていきます。

まずは古い布と釘の取り外し。

これも現代ではタッカー(ホッチキスのようなもの)

を使って布を取り付けていくのですが、

そこは昔のもの。

全て釘で打ち付けてあり(しかも大量(笑))、

これをひとつひとつ丁寧に取り除いていきます。

少しホゾのゆるみがありましたので、

接着剤を注入して圧着。

これで下準備完了。

座面のテンションはベルトを編んで取り付け、

その上に下地の布、

クッション性の違う2種類のスポンジ。

と重ねていき、

座面(今回はお手入れしやすい合皮に)をまき、

事前に取り寄せておいたアンティーク調の鋲で、

レザーをはっていきました。

フレームはクリーニングのみ行い、

今回はいじりません。

背面後ろにペンキが飛んだ後等かすかにありましたが、

それもまた良い雰囲気。

出来る限り木の表面の経年変化は残したい。

それこそアンティークやヴィンテージ品の醍醐味

と、個人的には思っています。

そして完成。



また掘り出し物の椅子を見つけるのが

楽しみになってきました。

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